大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和34(あ)1686 決定

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人Aの弁護人菅原昌人の上告趣意第一は、事実誤認、単なる法令違反の主張

であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

同第二は、憲法三一条違反をいうが、実質は事実誤認、単なる法令違反の主張で

あつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。〔軽微な傷でも、人の健康状態に不

良の変更を加えたものである以上、刑法にいわゆる傷害と認めるべきこと当裁判所

の判例(昭和二四年(れ)二〇五五号同年一二月一〇日第二小法廷判決、裁判集一

五号二七三頁、昭和三〇年(あ)八〇三号同三二年四月二三日第三小法廷決定、刑

集一一巻四号一三九三頁)の示すとおりであるから、原判決が原判示の傷を傷害と

認め、被告人らの所為をもつて刑法二四〇条前段に問擬したのは正当である。〕

被告人Dの弁護人毛利与一の上告趣意第一点は、判例違反をいうが、所論挙示の

判例は、いずれも共謀者の一人が共謀関係から離脱したと認められた事案に関する

ものであるところ、原判決は、被告人矢田谷が原判示共謀関係から離脱したものと

は認定していないのであるから、本件事案に不適切であり、所論は前提を欠き採る

をえない。

同第二点は、憲法三七条二項違反をいうが、右は単なる訴訟法違反を前提とする

主張であつて、上告適法の理由に当らない。〔実況見分調書中、立会人の指示説明

を記載した部分が刑訴三二一条一項又は同三二二条一項の書面に該当するものでな

いこと当裁判所の判例(昭和三六年(あ)一四九号同年五月二六日第二小法廷判決、

刑集一五巻五号八九三頁)によつて明らかであるから、訴訟法違反を主張する所論

は失当である。〕

同第三点および同被告人の弁護人中元勇の上告趣意第二点は、単なる法令違反の

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主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。(原判決に所論のような法令

違反がないこと前示のとおりである。)

同被告人の弁護人毛利与一の上告趣意第四点および同弁護人中元勇の上告趣意第

一点は、事実誤認の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また記録

を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三七年八月二一日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 石 坂 修 一

裁判官 横 田 正 俊

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